うちの子、なんだか周りの子より遅れているみたい。もしかして発達障害かしら?
子どもの発達にはバラつきがあり、それがその子の個性。
とは言え、周りの子よりも発達が遅かったら、不安に思うのは当然ですよね。
発達障害の診断がつくのは、大体3歳頃。0~2歳代は、「様子見で…」と言われることが多いです。
息子が自閉スペクトラム症の診断が出たのは、4歳半のこと。
しかし、振り返ってみると、0歳~2歳の間に、自閉スペクトラム症のサインが出ていたことに気づきました。
そこで今回は、診断後の今だから感じる、発達障害の兆候について、個人的な体験談をお伝えします。
Contents
私の育児スペック

息子について語る前に、私の育児のスペックについて、少々触れておきます。
- 出産時35歳
- 息子が第一子
- 一人っ子で、兄弟姉妹がいない環境で育つ
- 従妹や親類も年上が多く、年下の子どもと遊んだ経験がほぼない
要するに、息子を出産するまで、赤ちゃんはもとより、子どもに触れあったことがなく、経験値0の状態でした。
子どもとどう接したらいいかわからないので、子どもが怖く、出来るだけ近づきたくないと、あえて避けていた節もあります。
子どもが怖い…!一緒に遊ぶなんて出来ないよ!
そんな状態でしたので、息子の違和感に気づくのが遅れました。
いえ、数々の違和感を感じてはいたのですが、すぐには発達障害に結び付かなかったのです。
私がこれからお伝えする内容を読めば、育児経験の豊富なママや、その道のプロなら、すぐにピン!と来るものばかりかもしれません。
0歳~生後半年の息子の様子

生後間もない赤ちゃんでも、発達障害の兆候は見られるのでしょうか?
驚くべきことに、息子にはその兆候がチラホラ見られたんだよね…
- 生後1か月経たずして、テレビに釘付けになる
- おっぱいを飲むのがヘタ
- 一度泣くと、泣き止むのに時間がかかる
生後1か月経たずして、テレビに釘付けになる
生後1か月も満たない頃から、テレビにすごく反応を示す赤ちゃんでした。
おじいちゃんに抱っこされながら、視線はおじいちゃんが見ているテレビ番組に釘付けになっている姿をよく見ました。
ベビーベッドに寝かせていても、同じ部屋でテレビがつけば、すぐに視線はテレビの方へ向けてしまいます。
普通、生まれて間もない赤ちゃんは、まだ物を見る力がなく、生後1~2か月ほどで0.01~0.02くらいになると言われています。
色がわかるようになるのは、生後2か月を過ぎたあたりから。
そのセオリーでいくと、息子がテレビに反応している様子は、かなり早かったです。
頭上を回っているメリーや、モビールにもいい反応を示しました。
特にモビールは、風で揺られる様子が面白いらしく、生後5か月頃のお気に入り、声をあげて笑っていました。
発達障害児がよく言われる「視覚優位」の特性が、赤ちゃんの頃から出ていたのだな~、と今になって思います。
おっぱいを飲むのがヘタ
生後10日目の病院での健診で、体重があまり増えていないことを指摘されました。
もともと私の母乳の出が悪かったのも要因でしたが、今から考えると吸う力が弱かったのかもしれません。
母乳にはかなり悩まされていましたが、AMOMAで少しずつ改善されました♡

一度泣くと、泣き止むのに時間がかかる
基本、穏やかなことが多かったのですが、泣くと泣き止ませるのに時間がかかる子でした。
特に、お昼寝で一旦起きてしまうと、もう一度眠るのが大変で、ずっと泣いていました。
でも、寝っ転がってゴロゴロしているうちは、育てやすい子かも?って思っていたんだ
生後半年~1歳

生後半年が過ぎたあたりから、発達の遅れで気になる箇所が出てきました。
- 生後9か月でもお座りが安定しない
- 人見知りをしない
- 共同注視をしない
結構早いうちから、発達にはずっと不安を抱えていたんだよ…
生後9か月でもお座りが安定しない
首すわり、寝がえりまでは順調でしたが、お座りがいつまで経っても安定しませんでした。
生後8か月で、ようやく座れるようになったかな~と思っても、なんだかグラグラ。
その時は、ちょっと遅い子もいるよね~と、楽観視してたよ
しかし、生後9か月。4月から通う保育園の説明会に行ったとき、周りの子はみんなしっかりお座りしているのに、うちの子だけ寝そべってゴロゴロ転がるばかり…
赤ちゃん赤ちゃんしすぎている様子に、言い知れぬ不安を覚えました。
お座りができると、とたんに赤ちゃんから幼児って感じがするのに、息子は赤ちゃんのまんま、成長が止まってるみたいだった
さすがにこの時点ではまだ発達障害は疑っていませんでしたが、
「うちの子、発達が遅いんだ…」
と、思い知らされた瞬間でした。
その後すぐに、ハイハイ、つかまり立ちがほぼ同時に出来て、やっとお座りも安定し出してホッしたのですが、漠然とした不安は残り続けました。
人見知りをしない
息子の発達障害を疑わないでいられた理由のひとつに、よく笑う子だった、という点があります。
あやすとよく笑うんです。笑い上戸かというくらいに。
しかし、母親や、身内以外の人間があやしても笑うし、知らない人にも平気で近づいていきました。
息子には、現在に至るまで人見知りというものが全くありません。
共同注視をしない
母親が見ているものを一緒に見ようとしたり、指さした方を目で追うといった、共同注視がありませんでした。
かと言って、この当時は目が合わないということはなく、笑いかければ笑い返すし、いないいないばあも喜んでいました。
でも、母親が見ている物に興味を示すことって、思い返してみるとなかった…
1歳~1歳半

1歳1か月の時に歩き始めた息子。
お座りがなかなかできなかったので、歩き始めるのも遅いかと不安でしたが、こちらはだいたい標準でしょうか。
この時期の不安な点と言えば、
- よく動き回り、止めるのが大変
- 指差しをしない
よく動き回り、止めるのが大変
歩き出したと同時に、今度は目が離せなくなりました。
とにかく、よく動く!
興味があるものにまっしぐらで、こちらの静止を一切聞いていませんでした。
その為、息子の行動を止めるには、抱きとめて静止させる必要がありました。
当時は「まだ赤ちゃんだから、言ってもわからないよね」と思っていましたが、共同注視が出来ている子であれば、母親の静止は聞くものなんですよね。
また、やってもいいのかどうか、行動する前にチラッと母親の顔色をうかがうこともあります。
息子には、それらが一切、ありませんでした。
指差しをしない
この時期の一番の不安、指差し。
身の回りのものを指さすこともなければ、絵本の絵を指さすこともありませんでした。
絵本『きんぎょがにげた』で「金魚さんどこにいるかな~?」と聞いても無言…。
1歳6か月健診で、指差しの項目があるので、とても焦りました。
結局、1歳6か月ちょうどくらいでようやく指差しをし出したのですが、この頃にははっきりと、周囲の子との遅れを感じていました。
1歳半~2歳

不安な箇所は多々あれど、発語も増えてきていたので、言葉の心配はしていませんでした。
コミュニケーションは、「スプーンとってきて」と言えばスプーンを持ってきますし、絵本のタイトルを言えばほぼ100%の正答率で該当の本を持ってこられます。
知っている単語の数が多そうだったんだよね
しかし、育児で思い通りにならないことが増えてきたのもこの時期からでした。
- やりとりする遊びをしない
- 水遊びがやめられない
- 気持ちの切り替えができない
やり取りをする遊びをしない
おままごとのような、やり取りをする遊びはしませんでした。
男の子だからというのを差し引いても、遊び方にはかなりの違和感がありました。
どういう遊びをしていたのか?と言えば、物を落とす、投げるなどの感覚遊び。
おもちゃなどが床に落ちた音が楽しいのか、手を叩いて喜んでいました。
正直、この感覚遊びが私には耐えられず、何度も発狂しそうになっていました…
おもちゃを投げる音にイライラ!なんの生産性もない遊びが苦痛で、一緒に遊ぶのが憂鬱だったよ…
車や電車に興味を示さなかった息子が、唯一(?)自ら生産性のある遊びをしたのが、クゴリーノ。ビー玉が転がる様子を目で追うのが好きだったようです。

水遊びがやめられない
公園の水場、自宅の洗面所、お風呂場など、あらゆる水場で水遊びがやめられず、何度注意してもすぐに遊び始めてしまっていました。
まだ幼いからかな?とも思っていましたが、水遊びがやめられないのは、自閉スペクトラム症あるあるだと知ったのは、それから1年後のことでした。
気持ちの切り替えが出来ない
今でも継続している課題のひとつ!
こんな幼い時分から、特性が現れていました。
保育園に迎えに行っても、遊びから離れられず、待てど暮らせど一向に母親の方へ寄ってこようとしない。
最終的には、無理矢理抱き上げて、泣く息子を引きずりながら帰る羽目になっていました。
他の子はスムーズに帰れているのになんで?と思っていましたが、当時は
おもちゃで遊び続けているなんて、すごい集中力だな~
そんな風に思い、違和感をスルーしていました(泣)
まとめ

以上、0歳~2歳0か月での息子の発達障害の兆候でした。
振り返ってみれば、息子はかなり早い段階からその兆候が現われていたことがわかります。
2歳以降になってくると、
- 道を変えることが出来ない(変更すると癇癪)
- 偏食が加速する
- 身辺自立が進まない
- 声をかけてもこちらを向かない
- どんなに説明してもまったく伝わらない
などなどなどなど、発達障害特有のこだわり・マイワールドへの没頭が加速し、ものすごく育てにくい子に変貌していきました。
世間では魔の2歳児、イヤイヤ期の大変さでママは疲弊していると思いますが、息子の2歳は、イヤイヤ期ですらなかったのだと痛感します。
なんせ、ママに意識を向けさせることだけで、あらゆる手段を講じていたのですから。
2歳代の息子は、正直に申し上げて、人間を世話しているようにはとても思えませんでした。
犬や猫ですらない、昆虫を飼っているかのような錯覚すら覚えたこともあります。
外国人なら、言葉はわからなくても、相手の表情などでなんとなく言いたいことはわかるよね?そうじゃない。違う星の、宇宙人と接しているかのような通じなさだった…
あまりにもこちらの言っていることが伝わらず、わからずやで毎日癇癪。
その頃には発達障害を(ほぼ)確信しており、あらゆる特別支援の本を読み漁り実行するも、努力が報われることはありませんでした。
たぶん、この徒労感は、経験した人しかわからないかも
3歳になってすぐ位に文字が読めるようになって、やっと意思疎通が図れるようになりましたが、それまでは毎日地獄でした。
2歳以降の奮闘ぶりは、過去記事で書いておりますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
そう考えると…5歳半が過ぎた今は、かなり楽になったのだな~!と思います。
今までやってきたことが、やっと実を結びつつあるのを実感し、育児が楽しいと思えるまでになりました!
子どもも成長したけど、私も成長したのかも⁉まだ課題は山積みだけど、子どもの手を離せるその日まで、頑張ろう!
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2歳代の困りごとについて、正面から向き合った記録です。


