子どもの気になる癖のひとつに、「爪噛み」があります。
発達障害の子どもには、爪噛みをする子がとても多いです。
一体、なぜ爪噛みをしてしまうのでしょうか?
今回は、発達障害児の爪噛みについて、記事にします。
子どもが爪噛みをする理由
爪噛みの主な原因として、真っ先に挙げられるのが「ストレス」。
さびしくて、構って欲しい時や、イライラした時、精神的なストレスを紛らわせるために、自分の爪を噛んで気持ちを落ち着かせようとしている、などと言われています。
そのため、
- 親の愛情不足なのでは?
- 欲求不満なんじゃないの?
と周囲から言われ、親が悩んでしまうケースも、少なくありません。

これ言われると、結構ショックなんだよね…
しかし、ただの癖になってしまっている場合も多く、単純に愛情不足であるとは言えません。
さらに、発達障害児の場合、特有の感覚が原因となっていることもあると言います。
感覚鈍麻による自己刺激
自閉スペクトラム症の子には、独特の感覚を持っていることが多くあります。
中でも、感覚過敏という言葉は、よく聞かれるのではないでしょうか。
感覚過敏とは、通常、気にならないような音や匂いに敏感で、刺激が多すぎる状態のことを指します。
感覚鈍麻はその逆で、常に刺激が足りない状態のことです。
足りない刺激を爪を噛むことで補い、落ち着こうとしているのかもしれません。
発達障害児の爪噛みの治し方

息子は、毎日爪噛みしてるよ。どうしたらいいのかな?
爪噛みの治し方を、3点ご紹介します。
- 爪噛みのリスクを説明する
- 爪噛みを他の習慣に置き換える
- 爪噛み防止にマニキュアをつける
①爪噛みのリスクを説明する
子どもに、爪噛みをしない方がいい理由を説明します。
- 爪のバイキンが体に入り、お腹を壊す
- 爪の形が悪くなり、指先が変形する
- 細かい作業が出来なくなる
- 歯並びが悪くなる
- 虫歯になりやすい
- 爪噛みしている姿が、人に不快感を与える
これらのリスクを、子どもと目線を合わせて、説明することが大事です。
爪噛みのリスクを説明するのに、『つめかみおばけ』という絵本がおススメだよ!

②爪噛みの代用品を与える
爪噛みが感覚の問題であれば、止めることが逆に、その子にとって苦痛となるでしょう。
爪を噛む習慣を、他の習慣に置き換えたり、別の感覚を満たす道具で解決させる方法もあります。
例えば、「ストレスボール」と呼ばれるものがあります。
ストレスボールを握り、手を使うことで指を口に持って行かないようにするのです。
こちらは、おしゃれな北欧デザイン。
握るとグレープの形に変わる、ユニークなストレスボール!
どうしても口での刺激が欲しいという場合には、こうしたグッズもあります。
爪がボロボロにならないというメリットはありそうだね
③爪噛み防止にマニキュアをつける

特に女の子に効果のありそうな方法ですが、爪にキレイなマニキュアを塗って、綺麗な爪への意識を高める方法です。
また、爪噛み防止用の苦みのある専用マニキュアというものも出ています。
これを塗っておくと、噛んだ時に苦味を感じるため、噛みたい気持ちを抑えられるんだよ!うちもトライしてる!
まとめ
発達障害児の爪噛みは、根が深く、なかなか一筋縄ではいかないようです。
爪を噛む行為そのものが「こだわり」となっている場合もあるし、そのこだわりを崩すのが大変なんだよ…
子どもの爪噛み、親としては気になるし、早く治してあげたいと思ってしまいますよね。
でも、焦れば焦るほど、うまくいかないような気もします。
焦って「爪を噛んじゃダメでしょ!」と叱ると、マイナスなことしか伝わらず、更にストレスを抱える悪循環に陥らないとも限りません。
子どもの気持ちに寄り添って、応援するような声掛けをすると、伝わりやすいかもしれません。
爪噛みをしていない時に「爪噛みしてないね!カッコいい☆」と言って褒めると、良い習慣が強化します。
私もまだまだ至りませんが(というか、至らないところだらけ)、一緒に子どもを応援していきましょうね!
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