お子さんに、中学受験をさせることを考えていますか?
私も夫も、高校まで公立だったし、夫は公立中学の教師だから、受験は今のところ考えていないかな
そんな私ですが、子を持つ親。中学受験への興味はあります!
中学受験は、「親の受験」とも言われるくらい、親の影響力が重要な「戦い」。
その戦場が、どのくらい過酷なものなのか、興味は尽きません!
『二月の勝者』は、中学受験の実情を、リアルに、生々しく、時にエグく描いているマンガです。
『二月の勝者』をご紹介します!
子育ての根本についても考えさせられるから、子育て中の人たちには読んでもらいたいな♡
Contents
『二月の勝者』あらすじ
中学受験のピークの2月。
桜花ゼミナール・吉祥寺校の講師陣の顔色は、冴えない。
理由は、トップ校とされる学校群『御三家』への合格者数0名という、痛恨の実績を出してしまったからであった。
そんな吉祥寺校をテコ入れするために、受験塾の名門・フェニックスのカリスマ講師だった黒木蔵人(くろきくろうど)が、校長としてやってくる。
そして迎えた、4月。
黒木は、今年の6年生を前に、こう言い放つ。
「絶対合格の教室へ、ようこそ」
今年も、長くて過酷な、中学受験の幕が上がった――!
『二月の勝者』登場人物
黒木蔵人…受験塾の名門・フェニックスのカリスマ講師だったが、桜花ゼミナール・吉祥寺校の校長としてやってくる。あまり表情を変えない鉄仮面。
「生徒はお客様」というスタンスを持ち、佐倉を始め、部下からの反感を買っている。
佐倉麻衣…新卒の塾講師。生徒ひとりひとりに向き合う、黒木とは正反対のスタンスを持つ。新人ゆえの危なっかしさ、見通しの甘さが目立ち、黒木から釘を刺されることが多い。空手経験者で、過去に子どもに空手指導をしていたこともある。
担当教科は算数。
ふたりの対照的な塾講師を軸に、桜花ゼミナール吉祥寺校の個性的な塾講師と、多彩な生徒たちが、中学受験に挑んでいきます!
『二月の勝者』の3つの魅力
各メディアに取り上げられ、現役の塾講師が、中学受験をする予定のご家族へ、全力でおすすめしている『二月の勝者』。
「中学受験を考えている親なら必読」とまで言われている、このマンガの魅力は、いったいなんでしょうか?
その理由について、3つ挙げてみるよ!
- 中学受験の内情がわかる
- 受験塾の本音が聞ける
- 親のリアルな姿が描かれている
①中学受験の内情がわかる
中学受験について、想像は出来ても、漠然としていて、なかなかリアルにイメージすることは難しいですよね。
『二月の勝者』は、受験塾を中心に、受験生たちがどんな生活をしているかが、リアルに描かれています。
どの時期に模試があって、どの時期までに志望校を決定するのか、その理由など、細かく描かれています。
受験生の年間スケジュールを、バッチリイメージすることが出来るんです!
『二月の勝者』を読んでおけば、受験生と親が、1年間をどのように送るのか「予習」出来る!
大学進学まで見据えた、現在の進学事情も詳しく説明されているので、最新の教育事情にも明るくなれます。
そして、中学受験で最も大切かもしれない、「お金」。
受験塾に通うと、年間どのくらいかかるのか…気になりますよね?
150万円。
6年生の生徒が1年間に塾に落とす金額です。
『二月の勝者』第1巻より引用
場合によっては、200万かかることも…!
通常の塾の費用に加え、夏期講習・冬期講習なども加えれば、これくらいは当たり前。
実際受験するとなると、受験料や入学金なども「費用」としてかかってきます。
本命を1校だけ受けるなんてこと、ほとんどの方がしません。
落ちた時の保険として、複数の学校を併願するのが当たり前。
併願校をいくつ受験するかによって、ドブに捨てる入学金がいくらになるのか…
想像するだけで、オソロシイ…!
『二月の勝者』を読めば、親の緻密な戦略と、軍資金がたんまり必要だってことがわかるはずです。
②受験塾の本音が聞ける
塾は、慈善事業ではありません。
れっきとした、サービス業。
受験生とその親を「大事な金脈」「お客様」として扱う黒木は、新人の佐倉に、「サービス業としての塾の姿」を教えていきます。
黒木が作中で言うセリフには、塾業界のホンネが見え隠れします。
ここ(受験塾)は、「子供の将来」を売る場所です。
『二月の勝者』第1巻より引用
Rクラス(塾内で最下位に位置するクラス)は「お客さん」ですから。
「とりあえず通って授業料さえ落としてくれればいい」という生徒です。夢を見させ続けつつ、生かさず殺さず、お金をコンスタントに入れる「お客さん」として、Rクラスには「楽しくお勉強」させてください。
いいですか。秋以降に我々が心を砕くところは、いかに「辞めさせないか」です。ここで偏差値が上がらないことに気づいたら、中学受験からの「撤退」を考え出します。困りますよね?だってここからですよ?
~中略~
塾の本気の「集金」はここからなのに!
『二月の勝者』第6巻
お金について、露悪的なことばかり言う黒木先生だけど、なにか事情がありそうなんだよね
黒木の言い方はアレですが、どれもサービス業の基本ですよね。
こちら側としても、
「9月は退塾や転塾の多い時期だから、塾サイドもお客を離さないように対策練ってるんだ~」
など、業界の内情を知っておくことで、タメになることも多そうです♪
③親のリアルな姿が描かれている
『二月の勝者』、桜花ゼミナール吉祥寺校には、多数の受験生がいます。
受験生の数だけ家庭があり、家庭の数だけ教育方針があります。
そこで浮き彫りになる「家族問題」も見どころです。
特に、親の姿がリアル!反発しちゃうこともたくさんある!
子どもたち以上に熱くなりすぎている親に、共感もあれば、反発もあり…
でも、親が願っているのは、みんな一緒。
子どもの幸せ、ただひとつなんですよね。
願いとは裏腹に、本来の目的を見失って、ヒートアップしてしまうのも親のサガ。
そんな親たちの姿を、生々しく、エグく描いているのも、本作の魅力!
私も親だから、ついつい親目線で感情移入しちゃうよ!
では、そんな熱くなりすぎる親たちを表しているセリフや、作中の言葉をまとめてみます!
『二月の勝者』親をめぐる名(迷?)シーンまとめ
君たちが合格できたのは、父親の「経済力」、そして母親の「狂気」。
『二月の勝者』第1巻
1巻の冒頭で、黒木先生が生徒に向かって言い放つ、名セリフ。
子ども自身の努力じゃないの?と思う方は、最新刊まで読んでみてください。
このセリフの重みが、だんだんとわかってくるでしょう。
子どもに課金して、クソつええキャラにしよーとして、何が悪い!
『二月の勝者』第2巻
どんな敵でもラスボスでも倒せる強い武器持たせたいんだよ!
課金ゲー上等!
スマホゲームに夢中で、息子の教育や受験にはあまり関心のない夫に対して、妻が言い放ったセリフ。
私はこのセリフが一番好きかも~♡スカッとする!
中学受験は、課金ゲームと一緒?それって結局、親のエゴでは?
しかし実際、「学歴」は人生において、大きな「武器」となります。
このセリフを言った妻は、高卒であるが故に、自分より仕事の出来ない上司に指示される現実から、息子には学歴と言う武器を持って貰いたいと願っています。
幸せをつかみ取って貰いたいという、親の心の叫びが、このセリフからは感じられます。
偏差値50以下の学校なんて存在意義あるのか⁉ゴミだぞ、ゴミ!
『二月の勝者』第4巻
あ~…よくある、学歴至上主義の偏った考えね~と思うなかれ。
誰もが、心の奥底では思っていることかもしれませんよ。
偏差値50ではなく、30以下だったら?20だったら?
親なら子どもに、最低でもこのくらいの偏差値には達していて欲しい、と思うラインがあるはず。
ありのままのあなたが素晴らしいって、それは程度によると思う!私は、詭弁だと思うな
どんな子に育って欲しいかという「理想像」。
学力だけで決まるわけではないけれど、子どもに期待する気持ちが、家族と言う狭いコミュニティで、赤裸々にぶっちゃけられている姿が描かれています。
こういう偏った価値観を、家族なら口に出しても、押し付けてもいい…となっているのが、怖いよね
あの頃は、ただ元気でいてくれるだけで良かった。
『二月の勝者』第4巻
なのに、私達はいつから「もっと」と言い出したのだろう…
先ほど「偏差値50以下の学校なんてゴミ」と言った夫に対し、妻が言った言葉です。
桜花ゼミナール吉祥寺校でトップに位置する島津順くんは、父親からの期待と歪んだ価値観に、次第に追い詰められていきます。
私達は、いつの間にか、子どもにたくさんの期待をしてしまいます。
元気で育ってくれるだけでいい。そう思っていたのに…
全ての親御さんにお願いしたい。「待つ」ことのエキスパートたれ、と。
『二月の勝者』第11巻
不登校の柴田まるみちゃんは、塾で初めて心の通う友達が出来ました。
友達と一緒に、難関の女子学院を目指すことにしますが、目標の偏差値にはまだまだ及ばない。
でも、成績は上り調子で、このままいけば受験日当日までに目標に届くかもしれない、というところまで来ています。
しかし、まるみちゃんの母は、娘を不登校にさせた負い目から、女子学院を諦め、安全圏の学校に志望校を変更しようとします。
志望校を頑として譲らないまるみちゃんに、途方に暮れた母に対し、黒木が言ったセリフが、「待つことのエキスパートたれ」でした。
ひたすら子どもの成長を信じて待つ。
言うは易しですが、とてもつらく、難しいこと。
もしかしたら、子育ての一番の苦行かもしれません。
ついつい手を出しちゃう親の気持ち、わかりすぎる!
でも、親はいつまでも、子どもの足元の小石をどかし続けることは出来ません。
いつかは、手を離さないといけないんですよね。
さて、「待つ」という苦行を行った結果、まるみちゃんはついに…!
まるみちゃんの成長を目の当たりにした両親は、こんなセリフを言います。
最初からそうだったんだよ。僕達が子育てで目指さなきゃいけないことは。
『二月の勝者』第11巻より引用
つないでいた手を離しても、ひとりで歩けるようにすることだったね。
子育て中のすべての人に、この言葉を届けたい!
『二月の勝者』まとめ
『二月の勝者』は、中学受験を題材に、子どもの幸せや、学ぶことの意義について深く斬り込んでいる、問題作です。
「家族問題」「教育問題」だけでなく、「教育虐待」というヘビーな問題も取り上げられていて、胸が詰まることもあります。
自分は絶対、こうはならない!と断言できない。誰もが加害者になる可能性がある
作者は、このマンガを通して、子どもを育てることとは、どういうことなのかを伝えたいのだと感じました。
また、『二月の勝者』は、2021年10月16日(土)より日本テレビの新土曜ドラマにて、ドラマ化が予定されています!
柳楽優弥さん主演で、今から話題となっていますので、ぜひ手に取ってみてくださいね!
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