子どもを東大に合格させたママたちって、一体どんな教育をしてきたの?
きっと、家庭でもスゴイ頑張っていたんだろうなぁ…
「灘→東大Ⅲ」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』は、三男一女を日本最難関の大学、東大理Ⅲへ合格させた、佐藤ママの書籍です!
読んだ感想と、おすすめポイントについてご紹介します!
※2019年5月3日に公開した記事ですが、本書を再読した結果、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も大幅に修正を行い、2021年10月31日に再度公開します。
Contents
「灘→東大Ⅲ」の3兄弟を育てた母、著書の佐藤ママとは?

佐藤ママこと著書の佐藤亮子さん。
三男一女を日本最難関の大学、東大理Ⅲへ合格させたことで、メディアで話題となりました。
長男・次男・三男の3兄弟は、全員名門私立の灘中・高等学校に進学するという輝かしい学歴の持ち主!
佐藤ママ自身は、20数年間、ずっと専業主婦でいらした方だというのにも、少し驚きですよね。
学校の先生とか、教育関係の方じゃないんだ!
「灘→東大Ⅲ」の3兄弟を育てた母、おすすめポイント

勉強法だけでなく、子どもたちへの献身的なサポート、歯に衣着せぬ物言いや、極論とも言える受験精神論に賛否両論もある、佐藤ママ。
しかし、独自の勉強法が、子どもを有名私立学校へ入れたいと考えている方たちの間で、一部熱狂的なファンを生んでいます。
その魅力とは、一体なんでしょうか?
おススメポイントを3つに絞って、ご紹介します!
- 佐藤ママメソッドが丸わかり!
- 勉強方法や参考書が具体的に紹介されている
- 受験ママとしての心得を学べる
①佐藤ママメソッドが丸わかり!
この本のうち、約70%は、家庭での勉強について書かれています。
幼少期~大学受験まで、実に18年間、
「家庭で子どもに、どのように勉強をさせればいいのか」
に重きを置いた内容となっています。
勉強の環境づくりから、家族の心得、子どもへのサポート法など、佐藤ママが行ってきたノウハウが、惜しみなく公開されているのです!
そのため、「佐藤ママに憧れている」という方にとっては、間違いなくバイブルになるでしょう。
佐藤ママメソッドがわかる、佐藤ママ信者にとってのバイブルであり、入門書でもある1冊。
②勉強方法や参考書が具体的に紹介されている
「幼少教育」「小学校」「中学受験」「大学受験」と、ライフステージが変わるごとに勉強のやり方も変わっていきます。
その時々のキモや、勉強スケジュール、テスト対策など、かなり具体的にかかれています。
各教科ごとに、子どもと一緒にどのように勉強に取り組めばいいのか、子どもにどう教えたらいいかまで、超具体的!
佐藤ママが子どもに教える勉強、超参考になる!
例えば、小学校時代を例にまとめると、
- 国語→お母さんの音読+解説で成績をUPさせる
- 理科→苦手な植物は、植物図鑑で調べてあげる
- 社会→見せて、聞かせて、母子の会話で社会への興味を伸ばす
- 算数→効率がモノを言う!効率的なノートを作る
大学受験に至っては、佐藤ママがおススメする参考書のリストまであるので、とても参考になります。
幼少期~大学受験まで、ライフステージに応じた具体的な勉強方法や、参考書まで紹介されている!
③受験ママの心得が学べる
ここまで見て頂くとわかるかもしれませんが、佐藤家の勉強で、キーパーソンは、受験する当人ではなく、母親!
テストまでのスケジュールも、オリジナルのノート作りも、全て佐藤ママが管理し、作成しています!
子どもは、ほぼ佐藤ママが考えたやり方に沿って勉強をすればいいだけ、という徹底ぶり!
受験はよく、親子の二人三脚と言われていますが、ざっと読んだだけでも、二人三脚の域を完全に超えています。
実際は、子どもの努力の賜物だろうけど、それを支えるママの頑張りようが、半端じゃない!
あまりにも手厚く、手取り足取りなため、当然「かまいすぎ」「手を出しすぎ」という批判もあるでしょう。
けれど、そこには佐藤ママの信念があるのです。
佐藤ママが考える、子育ての最終目標

世間では、子育ての最終目標を「自立」だと考えられています。
しかし、佐藤ママは、親がいなくても自分ひとりの力で生きていく「自活」が、子育ての最終目標だと言っています。
(自立について)は日常の小さなことで、いずれ誰もができるようになります。子どもがしようとしなかったり、できなかったら親がしてあげてやり方を見せてあげればいいことなのです。(中略)
一方、「自活」となると、子どもが自分の納得できる職業につき、自分の力でいきていかなければなりませんので、そのために漢字が書けるのは当然、計算も間違いなくできないとだめだ、となります。そうしますと、具体的に何を鍛えなければいけないのかがはっきりします。
「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方より引用
読み・書き・そろばんは、いずれ出来るようになるものではない。
だから、後者に手間暇かけるのが、佐藤ママの持論なのです。
そして、本当の自立とは、社会の中で困ったとき「助けて」と声をあげることであり、困っている人がいたら手を差し伸べられること。
子どもを早く大人にしようと思わず、出来ないことはしてあげるのも、佐藤ママのスタンスです。
発達障害児の育児でも、本人が苦手なことは親が手伝ってOKだと言われてる。出来ないことを出来るようにするんじゃなく、困っている時に「ヘルプ」を出せる子にすることを目指すべきみたい!
子どもを褒め倒すことが、佐藤ママの基本姿勢
子どもの『自活』のためには、とにかく褒めて褒めて褒め倒すことも、佐藤ママの教育方針。
叱る・怒る時は、事前にシミュレーションをしてからと言います。
失敗を責めて、本人の損じを危うくするような言葉を履き続ければ、1年でやる気のない目の死んだ子にしてしまえる。怖いことです。
「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方より引用
ひとつの出来事に対して、褒める言葉とネガティブな言葉、親はどちらでもかけられるけれど、ネガティブな言葉で子どもを叩き潰すのは簡単。
感情に任せないコツは、「いつも、少しだけ先取りしておくこと」。
子どもの行動に対し、ダメだった時の結果をあらかじめ予想しておいて、感情的な否定ではなく、準備しておいた具体的な言葉が出せるようです。
めちゃくちゃ理性を問われる…!私にとってはハードル高いよ~
何よりも読み・書き・そろばんから始める
佐藤ママは、子どもには、とにかく「読み・書き・そろばん」を鍛え上げることが大切だと言っています。
頭のいい子どもにしたいと思ったら、まずは日本語能力を徹底的に伸ばすことです。幼稚な言葉からは、幼稚な思考しか生まれません。自分の考えを言語化できるということは思考を整理できるということ、自分の思っていることをひとに伝えられるということです。
「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方より引用
そろばん(算数)が大切だという理由については、
頭の中身をよくするために算数をするのです。「なぜ算数は大事なのか」をわかるようになるためです
「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方より引用
そんな風に考えたことなかった!言われてみれば、その通りだ!
理論的に考えるために算数が大切で、問題を読み取るためには、国語が必須。
だから、何よりも「読み・書き・そろばん」が大切だということに、ものすごく納得しました。
感想

本書から伝わってきたのは、意外にも子どもに100%、いや120%全面的に向き合ってきたお母さんの、深い愛情でした。
子どもが社会で、自分の力で生きていけることを目指すという点で、健常児も発達障害児も、目標は同じはずです。
佐藤ママが実践してきた内容は、私にはできないと思うものも多かったです。詳しくは本書を読んでもらいたいですが、
え~⁉そこまで面倒みるの?つか、面倒見すぎでしょ!
というのが正直な感想でした。
ただ、「18歳までは親の責任」と子どもたち全員に対して全責任を負う覚悟は十二分に伝わり、そういう意味では母親の鑑だと思いました。
社会は「持ちつ持たれつ」。
人と人とが助け合っているのだと教えることが、親の務めだと考えるので、本書が示した自立の定義には、大きく首を縦に振ります。
私も、「助けて」が言えず、また具体的にどう助けて貰いたいか、言語化するのが苦手なので、息子にはそうなって欲しくありません。
自分はどうしたいのか、ちゃんと言葉で伝えられる人間にさせたいと、常に考えていました。
そのために必要なことが「読み・書き・そろばん」なのだと本書は教えてくれ、大変参考になりました。
子どもの受験を考えている人はもちろん、そうでない人も、今後の子育てのひとつの標となるのではないかと思います。
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