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『味噌汁でカンパイ!』笹野さい 甘酸っぱい青春を味わえる、ハートフル味噌汁漫画

皆さんは、朝ごはん、ちゃんと食べてますか?

きちんとダシを取った、お味噌汁のある和食の朝ごはんって、とってもぜいたくで憧れますよね。

そんな『お味噌汁』をテーマにした、心がほっこり温まる、ハートフルお味噌汁漫画を紹介します!

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絵が、とってもカワイイんです♡

中学生たちの甘酸っぱい青春に胸をきゅんきゅんさせながら、同時にお味噌汁について深く知ることもできる。

『味噌汁でカンパイ!』について、ご紹介します♡

『味噌汁でカンパイ!』あらすじ

父子家庭で育った中学生・善一郎(ぜんいちろう)の朝ごはんは、コンビニのおにぎりとインスタントのお味噌汁が定番。

ある日、いつものようにコンビニで朝食のおにぎりを買っているところを、幼なじみの八重に見つかってしまいました。

善の食生活を見かねた八重は、善に朝ごはんを作ることに。

彼女の突然の行動には、ある思惑が潜んでいました。

八重には、秘かに叶えたい望みがあったのです。

それは…「善のお母さんになること」!

善に「押しかけお母さん」して、おいしい味噌汁を作るために奮闘する八重と、そんな八重に絶賛片思い中の善。

味噌汁と料理をふたりで学びつつ、もどかしい恋愛が描かれている、ほのぼの漫画です♡

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第一話で「あたし、ずっと前からお母さんになりたかったの!」と言った八重には、善と一緒にずっこけたよね!

『味噌汁でカンパイ!』の登場人物

主人公は、ふたりの中学生。

善一郎…通称・善(ぜん)。9年前に母親を亡くして以来、父親と二人暮らし。父親は仕事で出張が多く、一人暮らしに近い環境で育っている。八重とは家が隣どうしで、幼なじみ。子ども時代から八重に絶賛片思い中

八重…善の「お母さん」として、朝ごはんを作るのを日課としている。善の気持ちにはまったく気づかず、日々立派な「お母さん」になるべく、奮闘中。

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そういう環境で育ったからか、善は中学生にしては大人びているんだよね。普段の気怠い雰囲気から、八重の前でテレまくる、そのギャップがいいの♡ 

『味噌汁でカンパイ!』のおすすめポイント3つ

それでは、『味噌汁でカンパイ!』のおススメポイントを3つ紹介します!

  1. 笹野さいさんの、絵がカワイイ!
  2. 善と八重の家族的な関係と、ふたりの関係性の変化
  3. 味噌と味噌汁だけに特化した、異色のグルメ料理漫画
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この漫画を読んだら、味噌汁を作りたくなること、間違いなし!

笹野さいさんの、絵がカワイイ♡


まずこれですね!

ほんわりした絵柄、登場人物たちの、くるくる変わる表情にヤラレました!

味噌汁や味噌にまつわるうんちくを語っている時の、ちびキャラの善と八重のイラストも、とってもかわいくて、読んでいるだけで心が和みます♡

善と八重の家族的な関係性と、ふたりの関係の変化

中学生たちの、甘酸っぱくてもどかしい恋愛模様に、胸がきゅんきゅんしてしまいます!

中でも、主人公ふたりが、「お母さんと子ども」から、晴れてカップルになれるのかは、一番気になります!

何事もそつなく器用にこなせる善ですが、一度八重に振られている(八重に自覚なし)からか、恋愛には臆病

一方の八重は、恋愛トークが大の苦手。キスという単語だけで顔が真っ赤になってしまう、恋愛偏差値の低い女の子

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でも、巻数は進むごとに、八重が少しずつ、善を異性として見始めていて、ふたりの関係性が変化してきています♡

毎朝、一緒に朝ごはんを食べていて、もうカップル通り越して夫婦?みたいなのに、学校ではお互い、あまり接点を持たないようにしている。

周りから「付き合っている者どうし」に見られるのが、嫌なんですよね。

「付き合って」いないのに、その関係性は、実はカップルよりも深い「家族の絆」を感じさせます。

善のお母さんは、だいぶ前に亡くなっています。

だから、他の子が当たり前のようにいる「お母さん」は、善にとっては当たり前ではないんです。そのことに、時にちくっと傷ついてしまう善。

他の子と同じように、お母さんが作ってくれる朝ごはんを、当たり前のように食べていた八重は、自分の当たり前が善の当たり前ではないことに気づいて、善に朝ごはんを作ろうとします。

八重の行為は、「無償の愛」
まるで、本当のお母さんのよう。

善も、八重の気持ちに気づいて、望んでいる関係性ではないけれど、受け入れています。

毎日、八重が作ってくれている朝ごはんに感謝して、感動している善。なんだか…尊いです。

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何気ない日常こそ、大切に守りたいものなんだって思わせてくれる!

進展しそうで、進展しない。
奇跡のようなふたりの関係性に、悶えまくることうけあいです!

味噌と味噌汁だけに特化した、異色のグルメ料理漫画。

味噌汁は、日本人なら誰でも知っているし、食べたことがある料理です。

その味噌汁だけに焦点を絞って、毎回いろんな切り口から漫画を展開させていることに、驚きを隠せません。

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本当に、味噌汁と味噌に関するネタだけ!現在8巻まで刊行されているけど、面白さを損なうことなく続いていることがすごい!

最初は、ダシの存在すら知らなかった、超!シロウトの八重ちゃんだったのに、6巻でついに手前みそを作っているのには、成長を感じました。

そう。この漫画は、味噌に関する知識を主人公たちと深めていける、教養漫画でもあるのです。

ウンチクは結構細かいので、好き嫌いが別れそうですが、ダシの取り方の基本から、食材の栄養価を高める方法まで、料理好きにはたまらない内容となっています。

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最新刊である8巻では、えのき氷の作り方と、味噌汁への使い方が書かれてあったよ!

世の中にグルメ料理漫画は数多くあれど、味噌汁だけに特化した漫画は『味噌汁にカンパイ!』だけ!

まとめ

『味噌汁でカンパイ!』は、漫画全体の雰囲気が優しく、善意に満ちていて、暗くなる要素がひとつもありません。

子どもと一緒に読んでも、全く問題ないし、勉強にもなるしで、一石二鳥!

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安心して読めるんだよね

寒くて人恋しくなってくるこれからの季節。

味噌汁の知識を深めるとともに、中学生たちの甘酸っぱい恋愛模様にも心躍らせてみて、心からあったかくなってみるのはいかがですか?

私はこの漫画、ひそかにアニメ化しないかな~と願っています(笑)