自閉スペクトラム症の子ども、着替えに時間がかかりすぎる!
そんな悩みをお持ちではないですか?
自閉スペクトラム症の息子は、自分でまったく着替えをしようとしなかった!
息子が2歳11か月の時は、着替えに対するモチベーションがなく、なかなか着替えに取り掛かろうとしませんでした。

- 着替えに取り組まない
- ある程度は出来るのに、自分から進んでやらない
- 着替えに取り掛かっても、集中力がすぐに途切れる
そんな息子に対し、着替えをスムーズに行えるよう、我が家で工夫していたことをご紹介します。
同じ悩みを持つ方の、参考になればいいな♡
Contents
小学校入学前までの目標
小学校入学前までに、息子に身に着けて欲しいと願っている項目は、以下です。
- 自分で洋服を選び、着替えることができる
- 洋服を所定の場所にしまえる
単に洋服を着るだけじゃなく、洋服の管理も身につけさせたいです。
身辺自立する上で、着替えは大切な要素。
ママが選んだ服を着るんじゃなくて、自分で服を選んで欲しいです。
また、脱いだ服は脱衣かごへ入れる、洗濯した服は、自分でたたんで所定の場所へ収納することも、とても大切。
息子はちょうどその時、洗濯物をたたむことに興味を持っていました。
タオルを広げてゆっくりたたみ方を見せると、じーっと見つめた後、「自分も!」と言って、たたみたがっています。
興味を持った時が、教え時!
敏感期を大切にするモンテッソーリ教育でも、洗濯物を畳むお仕事や、身の周りを整えることの大切さを言われています。

『着替え』の環境づくり
息子の洋服は、息子の手の届かない場所にしまってありました。
これじゃ、息子ひとりで着替えられるわけがない!
そこで、まずは息子でも洋服を手に取れるよう、収納を見直ししました。
自分でするのに適した収納
子どもが、自分で洋服を取り出しや、しまうことのできる収納には、条件があります。
- 子どもが見やすく、手に取りやすい高さ、場所にあること
- 何が入っているのかが一目でわかる
この2点を満たしているもので使用したのは、ニトリのカラーボックスと収納ケースです。

前面にラベリングもして、何が入っているか一目でわかるように…

使用したのはセリアのラベルですが、こんなのだとより大きくて、見やすいですね!
収納方法がわかりやすく、参考になるものも多い、OUR HOMEさんのグッズも、シンプルでわかりやすくていいですね♡
これにより、息子の着替えのモチベーションが上がったように思います。
少なくとも、帰ってきてからジャンパーを脱ぎっぱなしで置く事態は避けられています(笑)
『着替え』に集中できる環境を作る
息子は注意が散漫になりやすいため、着替えに意識を向ける努力が必要でした。
今から思うと、自閉スペクトラム症の特性が、モロ全面に出ていたと思う…
マイワールドに浸っていて、現実世界に意識が向いていない状態だったんです。
人が近くを通ると「自動追尾」状態になり、視線がそちらへ張り付いて手元がお留守になるという有様…。
着替えを行う時は、
- TVは消す
- おもちゃは隠す
- 気になる物や、人は視界に入れないようにする
といった工夫をしていました。
具体的には、息子を刺激の少ない壁側を向いて立たせ、更に名前を呼んだり、肩を叩くなどをして、私に注意を引き付けるようにしました。
そこまでしても、私とは目が合わない。すぐに視線をそらしてしまって、本当に悲しくなったよ…
途切れた集中力を、復活させる方法
洋服を着るには、「下着を着る」「ズボンを上げる」など、いくつかの工程があります。
息子の場合、次の工程に移る瞬間、集中力がブチっと切れて視線がさまよい出します。
集中を支えるエネルギーが少ないのです。
切れた集中を、再びもとに戻す方法を2点ご紹介します!
①集中せねばならない
視線がさまよい出したら、手をぎゅっと握り、今何をしている最中なのかを思い出させます。
あるいは、目隠しをして視界を遮り、手元のことに視線を向けさせるような関わりをします。
指を両目の間に向けて近づけていく「指ミサイル」は、つい出された指を見てしまうので、注意を対象に戻すのに有効だよ!
②集中したくなる
子どもが好きなことや、楽しい見通しを話してあげることで、思わず着替えをしたくなるような誘い方です。
でも、それが伝わりにくい、うちの息子のような場合だと、ついつい「集中せねばならない」という、刺激をコントロールするやり方を取りがち。
つい最近、保育園で行って、効果のあった方法を教えてもらいました!
保育園では、キャラクターのついたボールペンを見せて、
「ほら、プーさんが見てるから、頑張ってお着がえしてみようね!」
と、声を掛けたら、最後まで自分ひとりでやり遂げられたみたいです!
お気に入りのキャラクターで、モチベーションを上げるのも手だなぁと感じました!
着替えの時間を短縮
短時間で着替えが終えられるように、着替えの量を調節しています。
すべての着替えを、ひとりで完了させるのではなく、靴下ならつま先まで入れてやる。
上着を頭にかぶせ、そのあとをやってもらうなど、ある程度まで大人がやってあげ、着替え完了までの道のりを減らしています。
ちょっとズルいですが、大人はイライラせずに済みますし、子どもは最終的には「できた!」という達成感を味わえます。
まずは、小さな成功体験を積んで、自信をつけさせるのです。
まとめ
健常児の場合、イヤイヤ期の大変さはあれど、着替えでここまで苦労することはないと思います。
だって、まずママの存在を息子に認識させる必要があるんだもん。
マイワールドから現実世界へと連れてくる労力なんて、健常児の子育てではないと思います。
しかも、自閉スペクトラム症児は、周りを見て自然に学ぶスキルがないので、身辺自立スキルは、親や周りが丁寧に教えなくてはなりません。
そこが「自閉」って言われるゆえんだよね。周囲の人間の姿が目に入っていない。
3歳を目前にして、着替えが一向に上達しないことに焦りを感じ、伝え方や環境の見直しをしました。
就学前までに、ひとりで着替えが完了できることを目標に、息子に「ひとりで出来た!」という自信を与えてあげられるよう、頑張りたいです。
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